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03:50
マンガを読む楽しみの一つに「この作家さんや作品は、このあたりから影響を受けて、後々のあのあたりに影響を及ぼしたんかなー」みたいな想像を勝手にすることがあるんだけど、諸星大二郎と徳弘正也、立原あゆみあたりは、そういった想像が全然働かなくて不思議な気持ちになる。マンガ界の特異点。
03:54
諸星大二郎や徳弘正也、立原あゆみあたりはけっこうな売れっ子さんで、いろんなところに影響を及ぼしているとは思うんだけど、それをどんな人らが好んで読んでいて、どういったところに影響があるのかぜんぜん想像できないんだよなー。
04:14
まあ立原あゆみについては、間違いなく自分の好みではないだろうという強い偏見があって、ぜんぜん読んだことないんだけどさ。しばらく前に友人に「警察がローラーブレードを履いて犯人を追っかけるお話を近ごろ描いてる」と聞かされたんですけど本当ですか? 僕、だまされてない?
04:38
徳弘正也は『狂四郎2030』『ヴァンパイア』の二つの作品で立て続けに、全体主義的で管理社会的なディストピアを描いていて、そこに対して強い拒否感と同時にちょっとした憧れの両方を描いてる気がして、そのあたりも面白かったなー。
04:40
あーでも、徳弘正也は『ヴァンパイア』で山本七平『空気の研究』を好意的に評していて、そこはどうもいただけなかった。『空気の研究』は、ある文化圏の基準から別の文化圏を一方的に断罪しているような気配を強く感じちゃって、どうもダメだったんだよなー。