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18:16
小田ひで次『おはようひで次くん!』2巻を読了。すげえよこのマンガ。著者の頭にあるイメージが、プッシュ通信で勝手にどんどん僕の頭にダウンロードされていって、読み終わると僕の頭の中に「ひで次くん」というキャラクターがインストールされたような感じ。ちょう面白い。なにこれ。マンガなのに。
平成マンガ家実存物語おはようひで次くん!(2) (ビームコミックス) (BEAM COMIX)
- 作者: 小田ひで次
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/06/15
- メディア: コミック
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18:50
『おはようひで次くん!』は、このマンガができるまでをモデルにしたマンガで、劇中の著者はエッセイマンガと言ってるけど、フィクションの度合いがかなり強い印象。フィクションとノンフィクションのバランスが桜玉吉っぽい。だから連載元の講談社じゃなく、エンターブレインから単行本が出たとか?
19:11
『おはようひで次くん!』はフィクションの度合いが大きく感じるのに、ところどころ強烈に生々しい手応えがあって、このマンガのどこかで僕がいるのと同じ世界につながってるような気がしてならない。とにかく主人公の「ひで次くん」の描写がやたらと生々しい。実際の著者の在り様を、かなり忠実に反映させてるんじゃなかろうか。
19:16
『おはようひで次くん!』のラスト、マンガの中で「これはマンガの世界だ」と言うことでフィクションとノンフィクションのバランスが崩れ、がーっとイメージの世界になるのね。たぶんそれは著者の頭の中にあったイメージで、マンガを通してそれが僕の頭の中にも流れ込んできて、すごく気持ちいい。
19:19
『おはようひで次くん』の、送り手のイメージが頭の中にどーっと流れ込んでくるような感覚は、加藤伸吉の『惑星スタコラ』でも似た感覚を味わったのを思い出した。スタコラは言葉よりも絵に比重を置いてるようで、言葉が少なくてお話を理解するのに手間取るんだけど、これもすごく面白かったなー。
- 作者: 加藤伸吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/10/23
- メディア: コミック
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19:26
脳みそにキャラクターがダウンロードされる感覚なら、ゲーム版『serial experiments lain』か。複数のキャラクターの日記を読み進めるうち、それぞれのキャラクターの認識するレインがどんどん違っていくことで、自分なりのレイン像が頭の中にできあがっていったんだよなー。
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 1998/11/26
- メディア: Video Game
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19:26
『おはようひで次くん!』を読んだらガーッと頭がまわってきて、それをテキストエディタに書き写していたら、いつのまにかtwitterがやたらと重くなって投稿できなくなっていたので、投稿せずどんどん書いていたら、ずいぶん長くなった。それにしても、僕は相当このマンガを気に入ったようだ。
19:35
そういえば『おはようひで次くん!』のあとがきは、作者の在り様をかなりプリミティブに描いてると思うんだけど、何を言ってるのか全然わからない。でもマンガ本編だとすごく面白い。個人独自のプロトコルを、より多くの人が理解できる共通プロトコルに変換してるわけだ。もの書きってすげえよな。