■ - ヰ式ログ

『星を追う子ども』を鑑賞。新海誠作品に特有のむせ返るほどにリリカルなモノローグを抑えて真っ当に物語ろうとしてるけど、うーん、うまくいってないよなーこれは。人物造形を類型に頼りすぎて登場人物らの行動の動機の描写に厚みがなく、長尺の物語をひっぱる力に欠ける印象。

でも『星を追う子ども』の、供物を捧げる場面の迷いのなさは、すごくよかった。新海誠らしい自己愛の表現で、しかも今回はそれを醜くみっともなく描いていて、思わずニヤニヤしてしまった。

TAGROの『マフィアとルアー』や『DON'T TRUST OVER 30』の露悪的に反省を繰り返す短編を新海誠がアニメにしてくれたりすると、ちょう自分好みになりそうでいいんだけどなー。いや、浅野いにおマンガのほうが新海誠アニメと相性いいか。自家中毒を起こしてむせ返りそうだけど。

ヤマグチノボルの村上春樹ライクなお話が原作の新海誠アニメというのもいいんじゃーん。とか思って『ハイスクールはダンステリア』を検索したら、今はもうないのか。