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21:04
『Portal 2』のラストステージを再度プレイ。ラストシューティングでポータル穴の向こう側に行ったまま意識だけが戻ってきてないのか、頭がふわふわしたままです。ゲームと物語という2つの語が、二重惑星のように頭の中でぐるぐる回っています。
22:13
ビデオゲームと物語(1) 「どういう順番で何を提示するか」によって、物語は形作られる。例えば映画なら、カメラをどう動かすか。マンガなら、どういうコマをどういう順番で見せるかによって、物語は形作られる。ではビデオゲームにおいて、物語はどのように形作られるのだろう。
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ビデオゲームと物語(2) 最初に言うが、ビデオゲームと物語は相性が良くない。どういう順番で何を提示するかによって物語が形作られるとするなら、どういう順番で何に注目するかをプレイヤーが任意に操作できるビデオゲームでは、作り手があらかじめ物語を形作っておくことが難しくなるからだ。
22:43
ビデオゲームと物語(3) ビデオゲームにおいて物語を形作るにはどうするのか。プレイヤーにカメラを操作させず、作り手がカメラを制御するのは、ひとつの方法だろう。『メタルブラック』『スターブレード』『アインハンダー』などの強制スクロールシューティングは、この方法に相当するだろう。
22:58
ビデオゲームと物語(4) ビデオゲームと物語の相性は良くないが、パズルを媒介させることでいくらか改善できる。事前決定的なパズルの解法に、どういう順番で何を提示するかを組み込めば、作り手があらかじめ物語を形作っておけるからだ。RPGなどの謎解きによる物語の進行はこれだろう。
23:11
ビデオゲームと物語(5) ビデオゲームと物語の相性が良くない原因は、物語は静的で事前決定的なのに、ビデオゲームは動的で事後決定的だからだ。ならば、物語も動的で事後決定的にすれば、ビデオゲームとも合うはず。作り手という人間ではなく、ビデオゲーム自体が物語を形作ればいいのだ。
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ビデオゲームと物語(6) 「野球は筋書きのないドラマである」と野球の魅力を語る人がいた。これはビデオゲームにも当てはまる言葉だ。スポーツもビデオゲームも含め、ゲームは筋書きのないドラマである。ゲームは形作られた物語を再生するものではなく、物語を形作るものなのだ。
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ビデオゲームと物語(7) 人間ではなく、ビデオゲームが物語を形作るにはどうするのか。物語の断片として多数のイベントを用意しそれらを順列に組み合わせて、少しずつ異なるたくさんの物語を形作るのは、ひとつの方法だろう。『ときめきメモリアル』や『ロマンシングサガ』は、その嚆矢ともとれる。
23:54
ビデオゲームと物語(8) マンガでは「キャラクターが立てば物語は後からついてくる」と言われることがある。それに倣い、自律して行動するキャラクターを用意することで、ビデオゲームが物語を形作ることができるかもしれない。『ガンパレード・マーチ』は、そこに近いようにも思える。