■ - ヰ式ログ

『言の葉の庭』は新海誠らしい魅力にあふれていて楽しめたけど、一緒に観た友人は「噂話だけ聞いてそれを確かめもせず人を殴ったり、自分が傷ついたからって相手を傷つけたり、それをいい場面として描いてるのが、映画云々以前に倫理的に受けつけない！」とのことで、いや、うん、それはそれでわからなくもない。

そういえば『（500）日のサマー』に、そんな場面がありました。好きな女の子に無礼を働いた男を主人公がぶん殴ったら、当の女の子には「野蛮な人ってサイテー！」みたいな勢いで嫌われてしまう。「本物の暴力を好む女性は殆どいない！」という『ホーリーランド』の筆者の談話が重くのしかかります。

『言の葉の庭』の彼はまだ十代だし、自分の気持ちだけでカツカツなんですよ。そんな肥大化した自我のせいで、目も当てられないヘマをしちゃう。でもそれがキラキラと輝いて描かれ、かつての自分にあったかもしれない、いや、あって欲しかった黒歴史を浄化してくれるのが、僕はもうたまらんのです。

それにしても、『言の葉の庭』はエロかった。足を採寸する場面とか、しんぼうたまらんですよ。雨が降って中まで水が染みてるであろうパンプスを脱がせ、年上の女性の濡れた素足をくまなく、思うがままに採寸する。しかも外で。新宿御苑はお酒を持ち込むのも禁止だし、青姦だって禁止ですよ！

ただ『言の葉の庭』の主人公の行く末は、やや不安を感じました。年上のお姉さん、たぶん実家に帰ったらすぐオトコつくりますよ。主人公はそれですっかり気落ちしちゃって、でも彼女を忘れられず、夜な夜なパンプスにチンコを突っ込んではオナニーにふける。みたいなことを、つい考えちゃいます。

昨日買った山本ルンルン『シトラス学園キューティ』を読んでるんだけど、最初に載ってる描き下ろしのお話がすごくいい！昨日からずっとそのお話ばかり読んじゃって、まだ1/3も読み切れてないという。キューティ掲載分以外も、いずれ新装版が出るといいなあ。